ノルディックウォーキングと路面状況【ノルディックウォーキングに騙されるな3】

「ノルディックウォーキングに騙されるな」シリーズも3回目となりました。内容や引用先が良く似たものになるのは、だらだら書き溜めた長文を分割・編集してアップするという私のスタイルによるものですのでご勘弁ください。

ここまでは、一般的に言われている「ノルディックウォーキングが通常のウォーキングに比べてより多いエネルギーを消費する」という事柄に関して、同じ速度で双方を比べて熟練者と初心者での違いを考えてみたり、ノルディックウォーキングの「速く歩ける」という特性から、通常の歩行と「自然と速くなるであろう速度のノルディックウォーキング」とを比べたりしてきました。

今回は、特に熟練者で顕著になるであろう、“同じ速度でノルディックウォーキングしても消費エネルギーが変化する例”について、私見も含めて(殆ど私見か?)お示ししたいと思います。

さて、同じ速度でも消費エネルギーが変化する原因はいくつか考えられます。ポールの長さ、路面の傾斜、重量負荷、最初に述べた熟練度などです。

それら中で、今回述べたいことのひとつは路面状況について。アスファルト、コンクリート、草地、タータン、あとは濡れているか否かなどなど。
これらはポールを押せるものにとって、ノルディックウォーキングの消費エネルギーを左右する少なからぬ要因となります。
私は普段家の周りの舗装路や農道をノルディックウォーキングしていまして、ポールの先端にはサイレントスパイクパッドという、その名の通りスパイクがついているが決してサイレントではないパッドを装着しています。このサイレントスパイクパッド、草の生えた未舗装の農道や目が粗い舗装路であると良好にグリップしますが、目の細かい舗装路やコンクリート舗装では滑ってしまいます。濡れているとさらに滑りやすくなります。
また、私が使っているポールは、パッドを外すとスパイクチップが付いているもので、これだと草地や未舗装の路面でもザクザク刺して押して推進力を得る事が出来ます。

汚れていて申し訳ない

以前時速8キロのノルディックウォーキングは8.8METsであると紹介したのを覚えておいでですか?
実はこの数値は、それぞれ状況(路面と若干の速度)の違う5種類の測定値を平均したものなのです。

例のサイトには…

コンクリート

9.1±0.7METs

トラック(タータン?)

9.6±0.9METs

草地

10.2±1.2METs

Compendium of Physical Activities

と、記されています。

やはりコンクリートは少し滑り、草地ではスパイクチップがしっかりと地面を捉えるのでしょう。
滑ってしまうということはしっかりポールを押せないということで、ポールを押せなければ消費エネルギーも通常のウォーキングに近いものになってしまいます。メーカー側も色々考えて、パッドの形状や素材を工夫してくれてはいますが、コンクリート舗装や小洒落た歩道のタイル舗装だと、どうしても滑ってしまうのです。

LEKIのウォーキングラバーチップ(左)とパワーグリップパッド(右)

よりすべり難いパッドの登場を待ちながら、路面状況に合わせて今あるパッドやチップを使い分けたいところです。

もう一点、お伝えしたい事があったのですが、長くなりますので今回はこの辺で。

※2012年9月公開の記事を加筆修正

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