事故物件

私は、『北野誠のおまえら行くな。』という番組が好きだ。極力無駄な脚色を廃し、怪異・心霊現象を映像に収めることに注力する姿勢がたまらない。“ガチンコホラードキュメンタリー”というサブタイトルがついているが、言いえて妙とはこのことである。

そんな『おまえら行くな』の1コーナーに、『松原タニシのパラノーマル日記』があった。曰く付きの物件・事故物件に若手芸人を住まわせ、カメラで24時間撮影し、みごと怪現象が撮影されたらギャランティーが支払われるというものだった。映画『パラノーマルアクティビティ』から着想を得た企画だったが、映画さながらに様々な現象が起き(もちろん起きない時もある)、毎回何が起こるか楽しみにしていたのを覚えている。

松原氏は番組のコーナーが終わった後も “事故物件住みます芸人” としてご活躍で、事故物件を転々とし、体験記を出版され、近々パラノーマル日記を題材にした映画まで公開される(事故物件 恐い間取り )。

前置きが長くなってしまったが(好きなのだから仕方ない)、曰く付き物件・事故物件といえば、私にも少し心当たりがあるので紹介したい。

怪異の種

10年ほど前、当時住んでいたアパートの近くに大型ショッピングセンターができるかできないかのころだったと思う。

「角の倉庫知っとる? あそこの2階でな、首くくったって。」

ある患者さんが教えてくれた。

“角の倉庫” とは、アパートの近くにあったプレハブ2階建ての倉庫のことだ。正面に大きなシャッターと片開きのドアとがついていて、側面にも2枚のシャッターがある特徴的なつくりをしていた。2階部分は1階の半分ほどの大きさで、吹き抜けになっていないなら事務所や休憩室として使うのだろう。青い屋根とともに印象的な大きい “ひさし” は、雨天時に作業をしたり何かを干したりするのに便利そうだった。

時々シャッターが上がっていて、農業用の機械が置いてあるのを見た記憶があるが、言われてみればこの話を聞くまでのしばらく、シャッターが下りたままだったように思えた。

どのような事情があったかは分からないが、近所で起こった痛ましい事件を知って、なんとも言えない気持ちになった。

しばらく経って、倉庫は解体された。周囲に建っていた古い家屋も取り壊され、跡地にはコンビニエンスストアが開店した。

「土地の持ち主が変わったのかな?」

見慣れた景色が変わっていく様を見ながらなんとなく考えたものだ。

さらに数か月後、コンビニから少し離れたところに見覚えのある倉庫が建っているのを見つけた。

まさかとは思ったが、特徴的な外観の倉庫を見間違えるはずがない。

正面にシャッターと片開きのドア。側面に2枚のシャッター。2階建て。2階部分の小ささ。青い屋根。大きなひさし。まぎれもなくあの倉庫だ。

そういえばコンビニの建設中、敷地内に解体された倉庫のものと思われる鉄骨などが積まれていた。なぜ処理業者が持って行かないのだろうと少し不思議に感じていたのだが、まさか移設するためだったとは…。状態が良いものを再利用するのは悪いこととは思わないが、履歴を考えるといささか寒気を覚えたのだった。

それから引っ越すまでの数年、コンビニや移設された倉庫の怪異に関する噂を耳にすることは無かったし、今も特に聞こえてこない(別の町に越したのだから当然か)。

しかし、私の中では「怪異の種」とでも呼ぶべき案件として、ずっと心に引っかかっている。自殺のあった物件なのだから、もしかしたら何らかの怪異が起こるかもしれない。そして起こるのだとしたら、コンビニでだろうか。それとも移設先でだろうか。

現地へ

今回この記事を書くにあたって、久しぶりに現地を訪ねた。実際に怪異が起こったわけでもない物件を紹介するのだから、せめてアイキャッチ画像用の写真だけでもと思ったからだ。

件の建物は10年以上使用されている農機具倉庫とは思えないほど美しい状態で、広い敷地にも塵一つない。それが却って不気味だった。

さすがに敷地内へ侵入したり建物の中を覗くことは憚られ、遠巻きに写真を撮るだけにした。(前述の通り特徴的な建物なので、画像も処理してお示ししている)

特定を避けるため全面モザイク

噂は聞かないが、もしかしたら何かが写っているかもしれないと試しに確認してみたのだが…。

思いのほかはっきりとしたものが見えてしまった。

画像が荒いのはご勘弁を

お分かりだろうか。

左側の窓の下半分。

テーブルランプの陰からこちらを覗く巨大な顔が写っている。(勘の鋭いかたに見せたところ、顔の上に狐が見えるとのことだった)

倉庫で命を絶った方の顔なのかは分からないが、本件の場合、“いわく” がつくのは土地ではなく建物だったようだ。

分からなかった人用(カラーを調整)

(追記)

遺体発見時の状況を地元の方に聞くことができた。

私は、「自殺→土地の持ち主が代わる→コンビニ誘致」と想像していたが、コンビニを建設するために倉庫を解体しようとしたら遺体を発見したのが実際のところのようだ。死後いくらかの時間が経過していて、人の形はしていなかったとのこと。しかも、自殺していたのは倉庫や土地の所有者や家族ではなく、全くの他人だったそうだ。

なぜそこを最期の場所として選んだのか。それはだれにも分からない。

アクセス

津市久居北口町15-7

TEL:059-256-5110

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