なんちゃってMAGグリップを買った話

じねん堂のイカした多機能筋トレマシンには、上から引っ張る種目を行うための機能も付いています。

手で持つ部分(バー/グリップ/ハンドル/アタッチメント)を色々と付け替えて様々なバリエーションを楽しむことができ、背中や腕を鍛えるために無くてはならないものとなっています。

ラットプルダウン

 

目次

MAGグリップ

そんな付け替え具のひとつに、MAGグリップ(Maximum Advantage Grip)なるものがあります。(Gripがダブりますが、この呼び名で通っているのでそのまま使います)

筋トレの本場アメリカ製のもので、数年前からは日本でも簡単に手に入るようになっていて、かなり評判が良いのです。

よその人もつぶやいています。

 


ただこれがなかなかお高いのです。買ってみて思ってたんと違ったらものすごく悲しくなるので、何年も手を出せていません。

そうしたところ先日、パーソナルトレーニングの利用者さんから、「アマゾンで“なんちゃって”が売ってましたよ」との情報をいただきました。

確認してみるとさすが“なんちゃって”。

本物よりはかなり安い!

これなら思ってたんと違ってもそんなに悲しくはならないので、早速注文をしたのであります。

 

なんちゃってMAGグリップ

届いた商品がこちら。

これはなかなか

商品名は、MAX GRIP (マックスグリップ) 追い込める ラットプル バー アタッチメント (ミディアムグリップ ニュートラル)

ミディアム(中等度)の幅で、ニュートラル(中位)な握りの方向ということですね。パラレル(平行)グリップという呼び名の方がなじみがあります。

握りの部分は(MAGグリップの)評判通り、手にフィットします。

とはいえ、実際に負荷をかけて引いてみなくては分かりません。

店のマシンにセット!

あ!

これ、要注意ですね。

自分マシンにすんなり装着できるか否か。

うちの場合は…

バローで購入

シャックルを追加して事なきを得ました。

ジャキーン!

準備完了。これで思う存分引けます。

 

使用感

さて、肝心要の使用感ですが…。

正味な話、あまりよろしくないです。

握り自体はまずまずな感じで、丸くなった先端に指を引っ掛けると、板状の部分に手のひらがピタッとフィットします。とはいえ、母指球(親指の付け根の肉がたくさんついたところ)の当たる部分が肉厚で、多少違和感があります。

フィットちゃん

そして、引き始めると…

※ここまでは離れません

手のひらが板状の部分から離れてしまうのです。

ちゃんと広背筋に刺激はあるのですが、このグリップの“うま味”を生かせていない感じ。

肘を外側に張り過ぎているのかと思い、少し脇を締め気味にやってみると手のひらは離れなくなるのですが、今度は背中(広背筋)への刺激が弱くなってしまいます。

では、肘を張りながらも手のひらを離れないように意識すればどうかというと、今度は肩のあたりに違和感が出てしまいます。

下の写真のごとく、手首が少し曲がった(掌屈)状態だったら良かったのでしょうけれど、なんというか、微妙に「かゆいところに手が届かない」印象です。

絶対フィットちゃん

そもそも、ああしようこうしようと考えなくても無理なく引けてバリっと効いてくれるから話題になっているはずなのに。期待しすぎたかしら。

 

椅子に座って前から引くような種目(シーテッドロウイング)なら、うまく引けそう。

小柄な人なら、“うま味”を享受できそう。

 

初めて使ってみた印象は、以上のようなものでした。

 

このあと何人かの利用者さんに使っていただくと、やはり、小柄なかたは、

「めっちゃ背中に効きます!」

と、おっしゃってくれました。

バイアスもある程度はかかっているでしょうけれど、確かにしっかりと背中を収縮させるフォームが実現されていましたし、MAX GRIPは小柄な人用という理解で正解かもしれません。

 

でもやっぱり腑に落ちない

“正解かも” などと書いておいて、やはり腑に落ちない私。

改めて商品ページを見てみると、私が先に “良かったのでしょうけれど” と書いた、手首の曲がった(掌屈した)グリップが、ラインナップに存在しました。

それは、ミディアム幅のプロネートグリップ。

上記リンク先の商品ページから引用

このグリップ。不可解なのです。

プロネーション(回内)していないのです。

プロネートグリップなら、手の甲が自分の方を向いているはずですが、手のひら同士が向かい合った(ニュートラル/パラレル)の状態

プロネーション!

では、プロネートグリップとニュートラルグリップとの違いは何かといえば、手首が曲がっている(掌屈)か反っている(背屈)かなのです。

これでは、ミディアム幅の2種のグリップはそれぞれ、ニュートラル・パルマーフレックス(掌屈)グリップと、ニュートラル・ドルシフレックス(背屈)グリップです。

一方、元祖のMAGグリップにはミディアム幅とナロー幅それぞれにちゃんと回内したプロネートグリップがあります。ついでに述べると、手のひらが自分のほうを向くスピネートグリップも、それぞれの幅でありますね。(冒頭に紹介したツイートをご覧ください)

“なんちゃって”とはいえ、名前通りの形ではないのは、どうなのかなあ。

 

まとめ

個人的な感想をまとめますと…

  1. MAXGRIPは小柄な人向け
  2. ミディアム幅のプロネートグリップはプロネーションしていない
  3. ミディアム幅のプロネートグリップが(ニュートラルグリップとして)おすすめかもしれない

こんな感じです。

ナロー幅のグリップは買っていないのでどのような使用感かわかりかねますが、正味な話、購買意欲がございません。ほかの方がレビューされていたら参考にしたいと存じます。

 

【追記】

握ったときに母指球部分に生じた違和感の正体が判明しました。

まずはMAXGRIPをご覧ください。

MAXGRIP ミディアムパラレルグリップ

なんちゃって

握ったときは、向かって左側に親指がきます。

続いて本家MAGグリップ。

MAGグリップ ミディアムパラレルグリップ

本家

こちらの画像も、握った時には、向かって左側に親指が来ます。

一目瞭然ですね。

MAGグリップは、親指側、母指球の当たる付近がカットされているのです。実際に握った感触も、違和感なく快適でした。

やはり“なんちゃって”では本家には敵わないのだと納得した次第です。

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次