pt-zinendo– Author –
pt-zinendo
-
怪異談
美人の新人さん
60代後半~70代と思しき男性、Aさんから伺った話。 Aさんが現役の会社員だったころ、所属する部署に女性の新人が配属された。 彼女は美人で人当たりも良く、部署で一番年下ということも手伝ってか、皆に話しかけられ、可愛がられ、すぐに部署のマド... -
怪異談
神山さんの怪異
松阪市と多気町の境目、櫛田川と祓川の分岐点近くにこんもりとした低山がある。神山(こうやま)だ。 山頂への道筋には聖徳太子が建立したと伝えられる古刹があり、一般的には山号を冠して神山一乗寺と呼ばれる。しかし地元の私たちにとっては中学校の遠足... -
怪異談
子供部屋
Kさんが結婚する前、A県の実家にお住まいだったころ。 小学校2年か3年のある時から、2階の自室にある机で勉強していると、お経のような音が聞こえてくるようになった。昼夜は問わないのだが、必ず机で勉強している時である。姉や母親にこのことを伝えても... -
鍼灸師向け
【逆子鍼灸】東京スキンタッチ会の大下会長と逆子の施術について雑談してみた
妊娠中に見られるトラブルの中で、誰もが知る逆子。 文献的には、機械的に逆子のツボ(三陰交と至陰)にお灸をするだけでも60~90%の回転率を得られます。一方、何もしなければ50~70%の回転率。 鍼灸師としては「やらない手はない」はずなのですが、な... -
怪異談
【解釈】マイマイとナイナイ【ネタバレ】
じねん堂の本棚は絵本を中心に、季節ごとのテーマを決めて模様替えしている。夏は毎年「怖い話」をテーマにしていて、岩崎書店の怪談えほんシリーズは外すことができない。 なかでも「マイマイとナイナイ」は異彩を放つ作品だ。 皆川博子が紡ぐ不条理な物... -
怪異談
隣人
20代の女性、Sさんが数年前に体験した話。 当時Sさんは接客を伴う飲食店でアルバイトをしていて、1DKのアパートに一暮らしだった。その日は腹痛などの体調不良を理由にアルバイトを休むつもりで、夕方までごろごろしていた。 “ピンポンピンポンピンポ... -
怪異談
警備員
Aさんが警備会社でアルバイトをしていたころ、同僚に40~50代くらいの女性(Bさん)がいた。特に癖が強いというわけでもない、普通のおばちゃんである。普通に出勤をしてきて、普通に仕事をして、普通に雑談もする。 そんなBさんが急に退職した。 アルバ... -
怪異談
フランス人形
今をさかのぼること20余年。私は京都の大学に通っていた。 京都と言っても、京都駅から山陰線で1時間半ほどかかる山間の町だ。間近に迫る山と生活道路の間を埋めるように田圃が広がり、初夏には小さな川で蛍が舞う。のどかな場所に私の通う大学はあった。 ... -
怪異談
神戸野外活動センターの怪異
しる人ぞ知る津市の心霊スポット、神戸野外活動センター。 「あそこはやばいよな~」 こういった話はよく聞くのだが、具体的に何が起こるかを言及する人には会ったことがない。あっても “異音” 程度だ。 ただいま、神戸(かんべ)の野外活動センター... -
雑記
「“気” ってあるの?」と、娘に訊かれたから…
一口に鍼灸と申しましても、実に様々な手法があります。 ざっくりと、「東洋医学の考え方で施術する鍼」と「現代医学的な考え方で施術する鍼」に分けて論じられることが多い印象です。そして、後者の手法と切っても切れないのが、“気” の概念。 この概念の...